「生命保険の見直し」について
当事務所のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
前回の第1回は、初回らしく「人生100年時代」をテーマにしましたが、第2回となる今回は、「生命保険の見直し」について考えてみました。
1 「家計の見直し」が、より重要になっています
物価高が続く昨今ですが、収入がなかなか増えない以上、支出(すなわち家計)の見直しが、より重要になっています。
そして、「家計の見直し」の基本としてよく言われるのが、「まず固定費から見直しましょう」というものです(このことに関しては、私も同意です)。
「固定費の見直し」の際にまず挙げられるのが、「保険の見直し」と「通信料金の見直し」です。
少し前は、「電気料金の見直し」というのもありましたが、最近は新電力会社の廃業や倒産も発生しており、やや慎重に行う必要がありそうです。
また最近は、「サブスクリプションサービス(いわゆる「サブスク」)の見直し」もありますね。ドキッとされた方は、ぜひ検討してみましょう。
2 「生命保険」の保障は適正な額で
そのうち今回は「保険」、特に「生命保険の見直し」を取り上げようと思います。
私もお客様から相談をお受けする際、ご加入している生命保険の内容をお伺いしますが、昔から見直されていない方も多くいらっしゃいます。
保障、特に死亡保障は、多すぎても少なすぎても良くありません。
現在の死亡保障が、必要保障額より大幅に少ない方は、万一のときに遺族が生活をしていくために十分な補償を確保できていないということになります。
これでは何のための保険か分かりませんので、保障を増額する見直しを早急に検討しましょう。
逆に保障が多すぎる方も再考が必要です。
確かに保障が多いことは安心ですが、必要以上に保険料を支払っていることになります。
生活に余裕があればそれでもよいのかもしれませんが、家計を見直したく考えている方は、適正な保障に見直すことで保険料を削減でき、家計がその分ラクになりますね。
3 「生命保険」を見直すべきタイミング
私自身が考える、生命保険を見直すべきタイミングは、次の5つです。
1 就職をしたとき
社会人となった以上、ご自身に万一のことがあった場合の葬儀代程度の死亡保障と最低限の医療保障くらいは、ご両親に頼ることなく確保したいものです。
社会人になった当初は貯蓄を優先すべきですし、低コストの掛け捨て保険で全く問題ありません。
2 結婚したとき
独身時代の保険を見直し、ご夫婦の状況に応じて、お互いのための保障を検討したいものです。
ただ例えば、夫婦とも稼働収入があり、一方に万一のことがあっても、もう一方が生活していけるような場合などは、保障の見直しは特段必要ないかと思います。
3 子どもが生まれたとき
絶対に見直さないとならないタイミングです。
子どもの養育費や教育費分を死亡保障に上乗せすることを検討する必要があります。
また、最近は共働きの家庭も多いですので、世帯主だけではなく、配偶者の保障も見直す必要がある場合も結構多いです。
4 住宅を購入したとき
民間金融機関で住宅ローンを組む場合には、団体信用生命保険(いわゆる「団信」)への加入が、ほぼ必須となっています。
この団信に加入をした場合、死亡保障や医療保障が過大となる可能性があることから、減額を検討する必要があります。
5 子どもが独立したとき
子どもの養育費や教育資金などが不要となりますので、死亡保障の減額を検討する必要があります。
また、既に多額の資産を保有している場合(ライフプランなどに左右されるので、一概にいくらとは言えませんが)などは、保障そのものが不要かもしれません。
以上の5つが「生命保険の見直し」のタイミングと考えますが、その時々の必要保障額を過不足なく確保できるよう、上手に見直したいものです。
4 おわりに
ここまで書くと、「それは分かったけど、必要な保障額も分からないし、どうやって見直せばいいの?」という疑問が出るのではないかと思います。
そうですね、それは一言でお話しできるものではないので、今後少しずつでも書いていければと思いますが、ご自身で考える時間や余裕のない方は、保険会社や代理店、またはファイナンシャル・プランナーなどに相談してみることも一案だと思います。
当事務所にも、「保険の見直し」や「セカンドオピニオン」を目的に、ご相談に来られる方もいらっしゃいます(ご加入されている保険の本数などにもよりますが、大体4~8千円のご相談料をいただいております。)
保険に限った話ではないですが、家計の支出を月に3千円削減した場合でも、年額にすると約4万円、数十年だと約100万円の差となります(その逆も然りです)。
現在の家計で見直せる支出はないか、常に考える習慣を身につけておきたいものですね。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。また来週もよろしくお願いいたします!