旅行のときは「旅行保険」に加入すべきか?

ご覧いただき、ありがとうございます。

さて、新型コロナも2類から5類へと変更され、徐々に日常が戻りつつある現在、この小樽にもたくさんの観光客がお越しになっています。

本コラムをご覧いただいている皆さんも、旅行の計画を立てていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

そんな皆さんに向けて、今回は「旅行保険」のことを書こうと思います。

どちらかというと海外旅行をされる方には馴染みがあるかもしれませんが、どのような時に保険金が支払われるのか(あるいは支払われないのか)など、その商品性をご存じでない方も多いかと思います。

今回は、そのようなことを書こうと思いますので、よろしくお願いいたします。

1 そもそも、「旅行保険」とは?

「旅行保険」は、旅行中のケガ・事故や盗難に備える保険です。

旅行に出かけるときには、お守り代わりに加入しておきたい保険といえますし、実際、特に海外旅行に出かけるときは多くの方が加入されているのではないかと思います。

自分のケガや事故、他人に与えてしまったケガや事故、持ち物の盗難や破損から、救援費用、飛行機の遅延損害まで、旅行中に起こるさまざまなトラブルが補償の対象となります。

また、旅行保険には「国内旅行保険」と「海外旅行保険」があり、補償内容が若干異なります(保険会社によっても異なります)。

保険料は、保険会社や補償内容によっても異なりますが、3泊4日の旅行の場合で1,000円ほどといった額が一般的かと思います。

ここからは、どのような場合に補償を受けられる(受けられない)のか、具体的に書いていこうと思います。

2 どんなときに保険金が支払われるの?

最初に、「海外旅行保険」から書こうと思います。

「海外旅行保険」は、海外旅行のため、ご自宅を出発してから帰着するまでの間に被った事故による傷害や死亡、後遺障害などを補償する保険です。

地震や噴火などの天災に起因する傷害や、細菌性食中毒による傷害などは、いわゆる「普通傷害保険」では補償されませんが、これらも基本契約で補償されます。

また、特約を付けることで、病気で亡くなった場合の死亡保険金が支払われるほか、病気による治療費用、救援者費用、賠償責任費用、携行品などの損害なども補償の対象にすることができます(商品によっては、これらが基本契約に含まれている場合もあります)。

ここで、3点ほど補足をしたいと思います。

「海外旅行保険」の補償について(ぜひ知っておきたいこと)

① 救援者費用補償とは、被保険者が現地で亡くなったり長期入院したときのほか、行方不明になったときなどに、家族が駆けつけるための現地までの交通費や宿泊費のほか、捜索救助費用などが保険金額を限度に支払われるというものです。

② 携行品損害費用補償とは、旅行中に持ち物を壊してしまったり、火災や盗難などの偶然な事故で損害を受けた場合に保険金が支払われるものです。ただし携行品には、現金や小切手、クレジットカード、キャッシュカード、そしてコンタクトレンズなどは含まれないのが一般的です。

③ ご自宅を出発してから帰着するまでの間の傷害が補償の対象になりますので、たとえば自宅から国内の空港に行く間(逆に、空港から自宅に帰る間)に被った傷害も補償の対象となります。

次に「国内旅行保険」です。補償内容は「海外旅行保険」と基本的に同じなのですが、一つ大きく異なるのは、地震・噴火などの天災に起因する傷害は「国内旅行保険」では基本契約で補償されず、特約を付けることにより補償されます。 旅行先での地震や噴火、そして津波が気になる場合には、特約を忘れずに付けましょう。

3 結局、「旅行保険」には加入すべきか?

いかがでしょうか。

旅行保険の主な商品性は以上のとおりですが、保険会社や商品によって補償内容が異なります。加入に当たってはパンフレットなどをよく読み、分からないことはしっかり確認をしたうえで加入しましょう。

さて、結局「旅行保険」には加入すべきか?ということですが、私個人の意見としては「海外旅行保険」は加入した方がよいのではないかと思います。

というのも、海外旅行中に病気にかかった場合には医療費が高額になる場合があるからです。

海外で病気になった場合でも日本の健康保険は使えますが、その医療費はあくまでも国内の基準で計算されます。このため、海外で負担をした額をすべてカバーしてもらえるとは限りません。そして民間の医療保険に加入していても、契約した保険金額しか支払われません。

また、万一携行品が盗難にあった場合のほか、遭難したり、大きな事件に巻き込まれたような場合には高額の捜索費用などが発生するほか、旅行先の治安によっては、盗難に遭うこともあるかもしれません。

そのようなことを考えますと、確かに保険料はかかりますが、お守り代わりとして加入することは「有り」といえるのではないかと思います。

対して「国内旅行傷害保険」に関しては、上述したリスクは海外と比べて小さいと思いますので、特に健康保険や医療保険、個人賠償責任保険に加入されている方は、加入する必要性は小さいと思います。

ただ、医療保険や個人賠償責任保険に加入されていない方ですとか、離島や山岳地帯などに旅行をされる方などで救援者費用などの補償を付けたく考える方などは、加入するのも「有り」ではないかと思います。

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

来週も、辰田が書きたい内容を書いていこうと思います。

内容は今のところ考え中ですが、改めてお知らせしようと思います。お楽しみに!