減税の話、財源はどうする? 予算を見ながら考えてみた
ご覧いただきありがとうございます。
今日も小樽はジメジメした天気です。そして当面は暑い日が続くようです。熱中症や食中毒には十分注意しましょう!
さて、参議院選挙が昨日告示され、選挙戦が始まりました。
今回の選挙では、「物価高対策」が大きな争点となっており、多くの政党が減税や現金給付を公約に掲げています。
ただし、こうした公約を実現するためには「財源」が必要です。
そこで私も、あらためて現在の「国の予算」はどうなっているのか、確認してみました。
2025年度(令和7年度)一般会計予算(総額115.5兆円)
【歳入の内訳】
- 租税および印紙収入:77.8兆円(約67.6%)
・所得税:22.7兆円(19.7%)
・法人税:19.2兆円(16.7%)
・消費税:24.9兆円(21.6%)
・その他(相続税、酒税、関税など):11.0兆円(9.5%) - その他収入(財産収入、外貨収入など):8.7兆円(7.5%)
- 公債金(国債発行):28.6兆円(約24.9%)
・特例公債(赤字補てん):21.9兆円(19.0%)
・建設国債:6.8兆円(5.9%)
【歳出の内訳】
- 一般歳出:68.1兆円(約59.1%)
・社会保障関係費:38.3兆円(33.2%)
・防衛関係費:8.7兆円(7.5%)
・公共事業:6.1兆円(5.3%)
・文教・科学振興:5.7兆円(4.9%)
・その他:9.4兆円(8.2%) - 地方交付税交付金等:18.9兆円(16.4%)
- 国債費:28.2兆円(約24.4%)
・債務償還費:17.7兆円(15.3%)
・利払費:10.5兆円(9.2%)
これを見ると、
・税収などによる収入…約86.6兆円(≒77.8兆円+8.7兆円)と、
・国債費を除いた支出…約87.0兆円(≒68.1兆円+18.9兆円)は、(若干支出の方が多いですが)ほぼ同額となっています。
言い換えれば、「消費税をゼロにする!」といった大規模な減税策を実施すれば、このバランスが崩れることになります。その財源をどうするのか?という疑問は、当然出てきますね(家計でも同じです…笑)。
対応策は「国債の追加発行」が中心になるかと思いますが、すでに国債の残高は約1,100兆円に達しています。「それでよいのか、大丈夫なのか?」という点は、今回の選挙で考えるべき一つのポイントと思っています。
このことについては専門家の間でもさまざまな意見がありますが、私自身も今後の議論の行方を見ながら、じっくり投票先を考えたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回(いつになるか分かりませんが)も、どうぞお楽しみに!