人生100年時代って本当?最新データで読み解く寿命の話
ご覧いただきありがとうございます。
今回は、2022年7月1日付のコラムを、最新の情報に基づいて内容を改めてお届けします。
厚生労働省では、毎年7月末に日本人の「平均寿命」や「平均余命」を公表しています。昨年も、2023年の最新データが発表されました。
ここで少し言葉の整理をしておきましょう。
「平均寿命」とは、0歳の人の「平均余命」のことを指します。そして「平均余命」とは、ある年齢の人が今後あと何年生きられるかという期待値のことです。
2023年の平均寿命は、男性が81.09歳(前年比+0.04歳)、女性が87.14歳(+0.05歳)でした。ここ2年は新型コロナウイルスの影響などでやや短くなっていましたが、3年ぶりに前年よりも延びました。
さらに、現在60歳の方の平均余命は、男性で23.68年、女性で28.91年とされています。つまり、60歳の男性は平均して83.68歳まで、女性は88.91歳まで生きるということになります。これは平均寿命よりも2歳以上長いですが、それは平均寿命には60歳以前に亡くなった方も含まれるのに対し、平均余命は現在生きている方を対象とするためです。
さて、平均寿命は年々延びてきています。
たとえば2000年の平均寿命は、男性が77.72歳、女性が84.60歳でしたので、この23年間で男性は3.37歳、女性は2.54歳延びたことになります。
そして今後も長寿化は続くと見込まれており、国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2070年には男性が85.89歳、女性が91.94歳になるとされています。これは今から47年間で、さらに約5年ほど延びるという予測です。
もちろん、これらはすべて「平均」ですので、それより長く生きる方もたくさんいらっしゃいます。また、今後さらに寿命が延びる可能性も高いと考えられます。そうすると、これからの人生設計を考える際には、現在の平均余命よりも少なくとも5年は長く想定しておく必要があると私は思います。そうでないと、長生きしたときに生活資金が尽きてしまうおそれがあるからです。
たとえば、60代以上の女性であれば「人生95年」、50代以下の女性であれば「人生100年」を前提に備えることが現実的ではないでしょうか(男性はこれよりやや短めでも構いませんが、それでも90~95歳前後までは想定しておきたいところです)。私自身も、お客様とライフプランを作る際には、そのような前提で一緒に考えるようにしています。
「老後の生活資金が心配…」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
お一人おひとりに合ったかたちで、将来に向けた準備をお手伝いしてまいります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回(いつになるか分かりませんが)も、どうぞお楽しみに!